クロス職人の坂口です。(*^-^*)
今回は1冊の本についてお話します。
当社には一冊の古い本があります。その名も「壁張りの技法」
1980年に発刊されたこの本は僕と同い年。もう43年も前です。壁装研究会編集員会が監修した本です。
そんな組織があったんだ。そんな昔から壁紙張りのの事を詳しく書いた本があるなんて驚きですよね。
内容としては、壁紙の歴史から始まり、シーラーやプライマーの性能説明、クロス張り方、クロスの畳み方からなでつけ方法まで事細かに記されています。
目張り、どんす張り、地獄のりetc.・・・こんな言葉聞いたことあります?(笑)
この本を読んでいると、僕が保有している国家資格、一級壁装技能士の試験にはこの頃のエッセンスがたくさん詰まっているなと感じます。このころに作られた試験ではないのかなと推測します。
昔ながらの職人さんは、知識が豊富でした。
今はデジタル化が進み、なんでもYOUTUBEで調べられる時代ですが、
そんなものがなかったこの時代は、このような本と職人たちとの会話で情報収集していたのでしょうね。
例えば車のナビが誕生してからというもの、道を覚えれない人が多くなったのと同じで、
いつでも壁紙施工のやり方も検索すれば答えがある安心感にとらわれてしまい、
現場でいざというときにとっさの判断ができないという事も起こりえます。
特に、表面に糊を付着させてはいけない織物壁紙などの役物は、普段の工事でそのような施工法をくせづけておかないと
失敗するリスクが高まると考えています。
もう販売されていないこの本。ぜひ見たい方は近日オープン予定の新事務所までお越しください。(*^-^*)