壁紙補修の必需品!ジョイントコークAとMの違いをプロが解説

クロス職人の坂口です。( ^ω^ )

壁紙とドア枠の隙間、天井と壁の取り合い部分を美しく仕上げるために開発された「ジョイントコーク」ですが、

同じジョイントコークでも2種類あるのをご存知でしょうか?

その名も「ジョイントコークA」と「ジョイントコークM」!

 

新築当時は綺麗だった壁紙も、引き渡し後1〜2年でコーキングが切れて虫食いのような状態になる箇所がちらほら出てきます。

この状態を僕達職人は「コーク切れ」と呼びます。

新築からそんなに年数が経っていないのにどうして?施工不良じゃん?と勘違いされる方も少なくありません。

これは四季を通じ、建物のクロス下地の木材が湿気による膨張、乾燥による伸縮を繰り返すことで歪みが生じ、天井と壁の間に隙間ができてくるために起こります。あと車が頻繁に通過する、道路に面したお家などは、建物自体が揺れることが多い為にコーキングが切れやすいです。

壁のひび割れなどもそれが原因で起こることが多いですね。

そんな時のために持っておきたいのが、素人の方でも簡単に扱うことができる「ジョイントコーク」です。( ^ω^ )

ジョイントコークについては過去記事でも紹介していますので是非お読みください。過去記事はこちら

 

まずジョイントコークAです。

こちらはクロス屋さんが最も愛用している種類になります。

カラーバリエーションも多いです。40種類あります。

使用する際は、先っぽを斜めにカッターでカットし、直角の取り合いのところに均等な力で押し出しながらスライドさせます。失敗しても水に濡れた布巾で拭き取ればまたやり直せます。何回でもチャレンジできるのはいいですね。( ^ω^ )

ジョイントコークAは少し仕上がりにツヤがあります。

白いクロスはホワイトのコークがおすすめ。ライトアイボリーは少し暗めの白の壁紙等に使用するといいと思います。

クロス屋さんは色んなカラーのジョイントコークを使用しますが、

白系の壁紙にはこのホワイトとライトアイボリーがあればほぼ事足ります。

デメリットとしてはジョイントコークAは乾いたら、表面がベトついてしまうため、埃が付着しやすいということです。

なのであまり巾木の上などの埃の溜まりやすい箇所に使用するのはおすすめできません。

すぐに埃が付着して真っ黒になりますよ。(;´∀`)

 

もう一つのジョイントコークMですが、Mだけにマットな質感です。

こちらは乾いても比較的サラッとしているため埃が付着しにくいという特徴があります。巾木の上にコーキングを打つことはあまりしないのですが、お客様や元請さんから「巾木の上も」と、指示があった場合は僕は必ずジョイントコークMを使用します。

カラーバリエーションはジョイントコークAに比べ6種類と少ないです。そしてジョイントコークAに比べ伸縮性がなく、コーキングが経年で虫食いになりやすいです。

僕が新築のメンテナンスでジョイントコークのAとMどちらを常備しておくと聞かれたら、やはり伸縮性のある虫食いになりにくいカラーバリエーション豊富なジョイントコークAかな。って感じです。ま、用途によってプロは使い分けますが、どちらかを1本常備しておくとお家の透き間を手軽にメンテナンスできますよ!

 

ジョイントコークAでやってはいけないことが一つあります。それは壁紙と壁紙のつなぎ合わせの透き間部分に塗ることです。

これも経年で変色し、そこだけ黒くなります。べとつきも残るので絶対おすすめしません。ジョイントコークMはまだべたつきが少ないのでマシです。でも継目専用ではありません。

じゃあ「壁紙の継目に適した充填剤はあるの?」と疑問に思ったそこのあなた!

壁紙の継目の透き間用のコーキングは、継ぎ目処理専用のヤヨイ化学から販売されている「ぺネット」という商品があるのでそれを使用しましょう(^^♪

「ぺネット」はプロも補修の際に頻繁に利用する優秀な継目補修材です。

継ぎ目にそって充填し、指でなでなでして入れ込みましょう。指は汚れますがこれが一番継ぎ目にきれいに入る方法です。

はみ出た部分は固く絞ったスポンジで拭き取ってあげましょう。

テカりもなくべとつきもないので、継ぎ目がめっちゃ綺麗になります。

長期で保存しておくと中身が固まってしまうのが難点ですが・・・・

 

ジョイントコーク、ぺネット共に使用後は必ず綺麗に先端を拭き取り、ノズルのキャップをしましょう。

キャップをしないと次回使用する時、固まってしまって出てこなくなります。

 

DIYでも壁紙補修でも大活躍するジョイントコーク。

一家に一本、あなたのお宅にもいかがですか?

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