クロス職人の坂口です。(*^-^*)
僕が知る限り壁紙の歴史はまだまだ浅く、
いまだに中古住宅などに壁紙の現地調査に伺うと全くクロスを貼っていない現場に遭遇します。(‘ω’)ノ
昔は土壁や漆喰などの塗り壁が主流で、左官職人の仕事が大半を占めていました。
戦後に糸を編んだ布壁紙ができて、左官工事よりも工期の短縮が可能になり、仕上がりも塗り壁とは全く違う風合いで流行しました。
僕が小学生の頃、お金持ちのお友達の家に遊びに行ったとき、応接間などに布壁紙が張られていましたね。
やはり布壁紙は天然素材で作られ、その頃は施工できる職人も少なかったため高級でした。
その後、高度経済成長期の流れにのって、
布壁紙よりも低コストで大量生産が可能な、塩化ビニルでできた「ビニールクロス」が販売されます。
みんな壁紙の事をクロスって呼びますが、僕がこの仕事を始める前はクロスってテーブルに敷くテーブルクロスを壁に貼るイメージでした。クロスって和訳すると「布」っていう意味です。だから壁紙って呼ぶのが僕の中では正解なんです。(*^-^*)
塩化ビニールを可塑剤(かそざい 材料に柔軟性や弾性を与えるための添加物)で柔らかくしてそこにオリジナルの柄をプリントしコーティング。各メーカーがしのぎを削る大型のマーケットに成長しました。
現代の住宅の壁装の主流は壁紙、そしてその9割をビニルクロスが占めています。
久しぶりに布壁紙を貼る機会があると、仕上がりの高級感に改めて驚かされます。( ゚Д゚)
この夏、確定している布クロスの案件がありますので、またその際はこのブログにて書かせていただきますね。( *´艸`)