クロス職人の坂口です。(^^♪
最近よく「建築業界は職人不足」と耳にすることはありませんか?
確かに全国的にはそういう声もあります。
でも実際の和歌山では、賃貸の引っ越しや転勤などの影響を受ける年度末の3月だけバタバタと忙しく、
それ以外の時期は「ちょっと暇だな」ということもあります。
つまり地方の場合の本当の問題は「人数が足りない」というより、仕事量の波が大きすぎるということなんです。
建築の現場は想定外の事が起こる
たとえばマクドナルドなら、どこの店舗でも同じ味のハンバーガーが出てきますよね。
これはオペレーションが徹底しているからです。
でもクロスの現場はそうはいきません。
湿気で下地がカビていたり、前の施工がうまくなくて剥がれにくかったり、白アリの被害が出ていたり…。
毎回ちがう“イレギュラー”が職人に襲いかかってきます。
だから一律で「この部屋は○○円です」と値段を決めるのは、実はとても難しいことなんですね。
僕も職人として見積もりを出す立場ですが、やっぱり予想を外すことがあります。
開けてみたら「想像以上に下地が傷んでいた」なんてことはしょっちゅうです。
だから見積もりって、経験に基づいて行う天気予報みたいなもの。
経験があっても、100%は当たらないんです。
クロス、床張り職人のジレンマ
本当は時間をかけて、丁寧に仕上げればクロスはもっと長持ちします。
でも「張ってなんぼ」の世界なので、ゆっくり仕事をしていると生活できません。
中には「自分の職人としてのプライドの為に」と夜遅くまで残業して丁寧に仕上げる職人さんもいます。
でも逆に、下請けの安い単価に嫌気がさして、自分の価値を理解してもらえないと感じ、辞めてしまう職人さんもいます。
これが「職人不足」と言われる背景でもあるんですね。
専門店の価値
昔は肉は肉屋、魚は魚屋と“専門店”しかありませんでした。
それがスーパーやコンビニに押されて減ってしまいましたが、今また専門店の価値が見直されています。
クロスも床も同じで、本来は専門の職人が現場を見て、状況に合わせた施工を行うことが大事。
「どこに頼んでも同じ」と思っても、仕上がりが違うのはそのためなんです。
まとめ
建築業界の課題は「職人がいない」ことではなく、
下請け構造と低単価が生む悪循環です。
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丁寧にやれば時間がかかり、仕上がりが評価されない
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生活できずに辞める人が出てくる
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その結果「職人不足」と言われる
お客様に知っていただきたいのは、
「クロス職人、床張り職人はただ張るだけではなく、毎日、目にする空間をつくっている」ということ。
実際には毎回違う条件の中でベストを尽くしています。
これからも、そんな舞台裏をお伝えしていければと思います。
クロスエスは和歌山県和歌山市新通にあります壁紙張り替え専門店です。
和歌山・阪南・泉南エリア を中心に施工対応しております。皆様からの工事のご依頼お待ちいたしております!