クロス職人の坂口です。(^^♪
先日、5月にお見積りのご依頼をいただいた、和歌山市M様のご自宅の工事です。
今回は、階段室・玄関・LDK・書斎のクロス張り替えをご依頼いただきました。
施工する壁紙は、すべてサンゲツのSGB2160という品番の織物クロスです。
国内シェア95%を誇る塩化ビニル製の壁紙とは違い、
本物の糸で織られた表面が特徴の、質感に優れた壁紙です。
M様は、40年前の新築当初にも織物クロスを使われていたそうで、
今回「汚れが気になるので気分を一新したい」とのことで、
当店クロスエスにご相談をいただきました。
お見積りの際には、塩化ビニルクロスと織物クロスの2パターンを
ご提案させていただきましたが、
お客様は迷わず、
「やっぱり織物クロスが気持ちいいんです。ビニルクロスは息が詰まる感じがして…」
とおっしゃり、材料費・工事費ともに高額にはなりますが、全て織物クロスでの施工をご依頼くださいました。
コスト削減が当たり前となっている昨今の住宅業界では、
織物クロスを採用するリフォーム会社や工務店は少なくなっています。
また、僕たち職人にとっても、織物クロスを張る機会は年々減っており、
業界の職人さんの間では「織物クロスを張るの、10年ぶりやわ〜」なんて声も、よく耳にします。
正直に言って、
織物クロスの施工は塩ビクロスに比べ
格段に難しいです。
主な難しさは、次の3つ。
1.通気性が高く、糊がすぐ乾くため施工スピードが求められる
2.塩ビ壁紙に比べて、カッターやハサミのカットがしにくい
3.表面に糊や水がつくとシミになってしまう
特に③が厄介で、糊をちょっとでも表面につけてしまうとアウト。
塩ビクロスなら濡れスポンジでゴシゴシ拭けばきれいになりますが、織物クロスはそうはいきません(^^;)
織物クロスは、職人の技術・知識・副資材の選定すべてが揃って、はじめて美しく仕上がります。
時間はかかりますが、丁寧に仕上げたときの達成感は、他では味わえない特別なものです。
クロスエスでは、織物クロスの施工実績も毎年ございます。
「昔ながらのやわらかな質感が好き」
「自然素材で呼吸する壁にしたい」
そんなお客様は、ぜひ一度クロスエスにご相談ください!