クロス職人の坂口です。(*^-^*)
今回はプライマーのお話。
このプライマーという副資材は、壁紙を貼る下地によって使い分けるのですが、
下地は大きく分類すると「吸水下地」「非吸水性下地」の2種類に分かれます。
吸水性下地は石膏ボード、水性ペンキ面、ケイカル板、モルタル、繊維壁、聚楽壁等の事を指し、
非吸水性下地は、プリント版、焼付塗装面等です。
2つの下地の見分け方としては、霧吹きで水を吹きかけてあげればわかります。
読んで字のごとく水が浸透していくのが「吸水性下地」、水をはじくのが「非吸水性下地」です。
シーラーは「吸水性下地」
プライマーは「非吸水性下地」に使用します。非吸水性下地には必ずプライマーを塗布しましょう。
これをしないと確実に壁紙は剥がれてきます。
プライマーの代表的な商品名でいうと、ウォールボンド社の「コンタクトセメント」やニットーの「プライマーA」などですね。
基本的に水で薄めず、原液で使用します。または微量の加水で塗ってあげると作業性が上がります。その際はしっかり攪拌します。
でもあまり水を入れすぎると全部はじいてしまってダマになったまま固まり、取り返しのつかないことになりますので注意が必要です。
ローラーで塗布するよりも、刷毛や͡コテ刷毛を利用した方が綺麗に濡れますし、乾燥後のダマも少ないのでお勧めです。
塗り忘れは厳禁。剥がれの原因になります。
そしてしっかり乾燥させる。壁紙に塗布した接着剤と乾燥したプライマーを密着させるのが目的ですので塗りながら貼るのはNGです。
プライマーが乾燥したら、表面が透明になり。ねちゃねちゃします。
非吸水性下地は下地事態に通気性がないため、壁紙は通気性のあるものを貼ることをお勧めします。
機能性のない一般塩ビクロスなら大抵大丈夫です。
フィルム加工した「汚れ防止壁紙」や「スーパー耐久性」の機能性壁紙は表面に通気性が期待できないため、
壁紙に塗布した接着剤の乾燥が期待できずお勧めできません。湿度の多い季節はカビの原因になります。
そして壁紙の継ぎ目の処理は必ず和紙テープを入れましょう。あらかじめジョイント部分を割り振り、
先に和紙テープを張りつけておく。プライマーをしっかり塗っていれば和紙テープはそのままくっつきます。
その上から下敷きテープを使用し継ぎ目処理することがベターです。
焼付塗装や鉄板なんかに貼るときはカッターの刃の入れすぎには注意が必要です。そこから錆の原因になりますので。
このようにプライマーの知識があれば、少々どんな下地にでも壁紙を密着させることができます。
今回はこの辺で。次回はシーラーの話を掘り下げていきますね。