クロス職人の坂口です。(^-^)
今回は、和歌山市朝日にあります某米穀店のクロス工事でした。
工事に至った理由としては、お米を積んだ台車を壁にぶつけてしまい、
石膏ボードの壁を破損させてしまったため、修繕が必要になったことがきっかけです。
今回は掲示用のクロスを張り替えました。掲示用クロスとは、掲示板に貼る専用のクロスのことを指します。
通常の壁紙よりもゴムの質感が強く、画鋲を刺しても針がしっかりと食い込み固定してくれる優れものです。
掲示板クロスは基本的に継ぎ目を入れずに貼るのが一般的な工法で、今回は写真のように継ぎ目を作らず、
横向きに一枚で張り上げました。
掲示板クロスにもさまざまな種類があり、マグネットがくっつくタイプや、
ホワイトボード用マーカーで文字が書けるタイプもあります。
これら2種類は1mあたり約2kgと重量があるため、一人での施工はかなり困難です。
しかし、今回使用した押しピン対応タイプの掲示板クロスは軽量なので、一人でも施工が可能です。(^-^)
今回使用したのは、**K518-2(120cm幅)**の掲示板クロスです。
掲示板クロスの施工は、通常の壁紙のようにクロス側に糊をつけるのではなく、
壁側に糊を塗ってそこに張り付けていく工法になります。
これを「相手糊」または「向こう糊」とも言い、昔ながらの呼び方では「地獄張り」とも呼ばれています。
これは、「壁に糊を塗るのが面倒くさい」という理由から、そう呼ばれてきたと言われています。
重量のある掲示板クロスの場合は、ウォールボンド工業の糊「EV30」を使用することが多いのですが、
今回は軽量タイプのため、ウォールボンド200を使用しました。
ウォールボンド200は、サンゲツのミックス糊と同等品で、実際にウォールボンド工業がサンゲツ向けに製造しているOEM製品です。
毎回お伝えしていますが、壁紙は端の処理がとても大事です。
今回は端部すべてをクッショナーのハケでクシ目を立てながら丁寧に塗布し、
その後、鎖骨ローラーで糊の目を均一に整え、全体にしっかりと塗り広げました。
ウォールボンド200は、
塗布後およそ15分ほどのオープンタイム(糊を塗ってから置く時間)をとることで、接着力を高めます。
糊が少し乾いてきたタイミングで、左手でクロスを持ちながら、右手で空気を抜くようにして貼り込んでいきます。(^-^)
今回もバチッと綺麗に納まりました。(^-^)
お店の営業時間中の工事でしたので、来店されるお客様の動線や作業音に配慮し、
できるだけご迷惑にならないよう慎重に施工を行いました。
この度は工事のご依頼、誠にありがとうございました。