クロス職人の坂口です。(*^-^*)
今回は壁紙の継目の施工不良のお話。
壁紙張り替えの調査に行くと、写真のように継ぎ目が浮き上がってきている事があります。
経年劣化で片づけてしまうリフォーム業者はたくさんいますが、これらはすべて施工に問題があります。
要因として考えられるのこの3つ
1 砂とセメントを混ぜ合わせたモルタルの下地にシーラー処理を行わず施工
左官屋さんが造るモルタル下地の場合、主成分である炭酸カルシウムが壁紙との接着の過程でアルカリ性を示し、このアルカリが接着剤の成分を破壊し壁紙の剥がれや継ぎ目の目開きを誘発します。貼ってすぐはわからないのですが、月日の経過と共に剥がれや目透きが徐々に出てくるので厄介です。モルタルは乾燥させればさせるほど、品質は安定するのですが、工期のない現場で長い乾燥期間を設けるのは難しいですね。
クロスの施工方法としては、モルタル用のシーラーを正しい希釈率で塗布することです。
ヤヨイ化学のシーラー100、ウォールボンド社のシーラーセットアップ等で対応できます。
こちらも完全乾燥後の施工です。
乾きにくい場合は扇風機等で乾かしましょう。
そして必ず、ジョイントには和紙のテープを入れる事。和紙テープは糊の接着力を損なわないために事前にジョイント部に入れておくことをおすすめします。これを「先和紙」といいます。
2 石膏ボードの継目の上で壁紙のジョイントを持ってくる。
クロス下地である石膏ボードは90㎝の幅です。クロスの幅は92㎝。
ボード継目の上と同様の場所に壁紙の継目を持ってくることを「パテの芯の上でジョイントする」といいます。
僕らの業界ではこれは絶対にタブーとされています。必ず壁紙の継目の浮きにつながります。
壁紙張り替えの場合も同様のことが言えます。ボードの継目の上にクロスのジョイントを持ってくるのはやめましょう。
3接着剤の選定が出来てない。
壁紙の種類によって糊は使い分ける必要があります。特に硬くて薄い表面強化の壁紙等は、
合成樹脂エマルジョンがたっぷり入った糊を使用するようにしないと、壁紙の端部や継目が収まりません。
安価なでんぷん糊ではいくら壁紙に糊をなじませても接着は頼りないです。経年で継ぎ目がつきあがってきます。
冬場は特に壁紙が硬いので、この手の壁紙は気温5度を下回ると施工できません。
使用する糊は、貼る壁紙によって変えましょう。これで世界が激変します。
今回は3つの原因を紹介いたしました。
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