クロス職人の坂口です(#^^#)
今回は壁紙(クロス)張り替えの際に発生する浮きのお話。
一般的に販売されている国産メーカーのクロスははもともと2層構造になっています。
張替工事の際、クロスを剥がすと表面の1層だけが剥がれ、2層目の白い紙だけが残ります。
その2層の白い紙の上に新しいクロスを貼るのですが、クロスを貼った瞬間からその2層目の紙が浮いてくることが多々あります。
出来るだけその浮き紙の発生を抑えるように下地処理を行うのですが、すべての浮き紙を抑えるのはプロの僕達でも100%無理です。
お客様からすると、貼った瞬間に壁紙が浮いてくるとこと自体が施工不良と感じる方もいらっしゃいます。
そりゃそうですよね・・・僕もお客様の立場からすれば、「こんなに浮いてるけど大丈夫なの?」ときっと感じると思います。
壁紙を貼った瞬間の浮きの原因は、
「もともとの壁紙が接着不良を起こしたパテ下地のの上に、糊の水分が浸透。糊の水分、湿気でその紙がふやけた状態になっている」
これですね。(‘ω’)ノ
それでは果たしてその浮き紙がは直るのか?
結論から申し上げますと直るんです。(*ノωノ)
糊の水分は下地材の吸水と壁紙表面の通気性によって少しずつ接着し、最後は紙の貼る力で綺麗に張ります。
障子紙の張りたてのしわが霧吹きをかけてやればパーンとはるメカニズムと一緒ですね。
もちろん浮き紙もなおる浮き紙と、直らない浮き紙があります。
その辺は職人の現場での判断になりますが。
毎回クロスエスが施工の工程に加えている、浮き紙を防止するシーラー処理はとても大切な作業ですね。
シーラー塗布によって事前に浮き紙を選定できるし、吸水を安定させる効果も期待できます。
これにより均一に水分が浸透して、万が一浮き紙が発生したとしても、吸水率の安定により、糊が乾ききる寸前でバランスよく張るわけです。
「浮き紙を制すものは壁紙張替えを制す」これも師匠に教わった言葉です。
張り替え専門店として工事に携わらせていただくたびに、本当にそう感じることが多くなりました。