今回は大阪府泉南市のお客様のお宅。
和室の砂壁の上にクロスを張れないですかと、公式のLINEからお問合わせいただきました。(*^-^*)
和室の砂壁の上にクロスを張る場合は大きく分けて2つの方法があります。
①大工さんに砂壁の上からベニヤ板を張ってもらって、そのベニヤ板にクロスを張る方法。
②砂壁の上に全面パテ処理をして、その上からクロスを張る方法
①はクロスの下地が新しく生まれ変わるので、仕上がりが綺麗。でもやはりその分、大工さんの工事のコストがかかります。
②はクロス屋さんだけの工事になるので。コストが抑えられるけれど、
もともとの砂壁の上に、全面パテをかけてクロスを張るので、仕上がりは多少凹凸が目立つ場合もあります。
今回は①の内容の工事で決まりました。(*^-^*)
2日間の工事です。
まず初日は業務提携している、大工さんにベニヤを張ってもらう工事。
5.5mmのベニヤ板を透き間なく、綺麗に張ってくれていました。
ベニヤ板にはタイプ1とタイプ2という種類があり、今回はタイプ1を使用しました。
タイプ1のベニヤに比べ、タイプ2のベニヤは耐水性が弱く、
シーラーやクロスの糊がしみこむとベニヤの芯ぶくれ(表面の剥離)が起こりやすいそうです。
ベニヤの厚みはクロス下地なら必ず5.5㎜は必要です。
4㎜はクロスの糊の水分で、ベニヤ自体が反りあがってしまうので、仕上がりに大きく影響します。
2日目はクロス工事。僕の出番です。
さて今回はヒット天井にもクロスをはりました。
和室の天井でよく見るやつです。
これ、実は上からクロスを張れるんです。
僕達職人の間では貼れるという認識ですが、
リフォーム屋さんなどですと、この上からベニヤ貼らないとクロス張れませんと断られる事も多いみたいです。
ベニヤ下地、ヒット天井共に。灰汁止めの効果のあるシーラーを全面塗布。
今回はサンゲツのSAシーラーを塗布。希釈率は必ず守らないとだめです。本液1に対して水2。
原液塗布がベストと考えている職人さんはいまだにいますが、
原液塗布は極端に吸水率が悪くなって水をはじく下地になってしまいます。
だからシーラー塗ったら、逆に剥がれが起きたりするんですね。
ちなみに「SAシーラー」もKLASSの「HIシーラー」もウォールボンドの「シーラーセットアップ」も中身は一緒です。
OEMってやつですね。
シーラー塗布後2時間乾燥、その後下地処理費。ヒット天井の継目はメッシュテープを仕込んで、パテ2回。
サンゲツSPの厚みのある木目のクロスを選んでくださっていたので、下地の凸凹もカバーできました。
クロスを張って完成。
やはりこういった現場は下地処理が肝ですね。
灰汁止めをしているので、10年後も黄ばみが出ないはずです。
ベニヤは必ず灰汁止め!これを内装屋さんや、工務店さんも知っておいてほしいです。