クロス職人の修行期間はどのくらい?

クロス職人の坂口です。(‘◇’)ゞ

今回はクロス職人を目指している方に向けて書こうと思います。

僕自身20歳の頃からこの壁紙張りの仕事を始めて、4年半で独立しました。

 

個人差はありますが、大体の修行の内容と流れをまとめてみました。

 

クロス職人を目指したい方はまず親方を見つけましょう。内装工事店の社員でもいいですね。

クロス職人は1人親方が多く、なかなか若い子を雇うところはないかもしれませんが、とにかくクロスの世界に1日でもはやく飛び込みましょう。(‘ω’)ノ

修行したての頃は「壁紙の剥がし作業、バケツに水を汲む、ゴミ拾い、掃除、荷物運び、パテを研磨(粉まみれ)」等、地味で過酷な作業が続きます。

先ずは約1年間それに耐えましょう。その中で徐々に出来ることが増えてきます。

1年間の間にパテ作業や糊付け機を使用した壁紙の接着剤の塗布を覚えます。

これが出来るようになると現場でガンガン活躍できるようになります。

経験年数2年ぐらいで天井のクロス張り、無地のクロスならそれなりに貼れるようになります。

その頃から現場を一人で任されることも多くなりますね。そして一人で現場を納めた達成感を味わえます。

経験年数3年くらいで、柄クロスの張り方を覚えます。

柄物のクロスは糊付け機の裁断の仕方、クロスの貼り方も無地と違い結構複雑なので覚えるのは大変です。

そして4年で大抵の現場作業はこなせるようになります。

修業期間は4~5年で、個人差はありますが独立、出来るようになります。(‘ω’)ノ

独立後も親方との関係は良好に保つのがベストです。必ず独立後困ったことがあれば助けてくれます。(*^-^*)

 

独立したから順風満帆というわけではなく、ここからが大変。( `ー´)ノ

仕事を自分でスケジュール管理して、自分で営業かけて、自分で壁紙貼って、自分で事務作業して。

そして、そこにはすべて「責任」という文字が付きまとうわけです。

そういう意味では職人として成長できるのはやはり修行中の時ではなく、独立後ですね。

 

僕は今年で43歳になるので、経験年数23年になります。

そして今もまだまだ勉強中、知らないことも多く、一生修行の身です。

これからの時代は、インターネットを駆使して職人同士の情報共有、お客様にアプローチできるツールがあるので、

若い人たちは技術の向上はもちろん、少しでもたくさんの情報を集め、お客様を笑顔にする責任ある壁紙施工を請けていってほしいですね。(*^-^*)

 

和歌山市岡南ノ丁でおばんざいやさんのクロス張り

クロス職人の坂口です。

今日は職人仲間の応援でした。(*^-^*)

近日オープン予定のおばんざいや(居酒屋)の新規店舗の壁紙貼り工事です。

場所は和歌山市岡南ノ丁。大新公園の近くですね。

赤を基調としたその店内、天井も壁も赤が目立ちます。実はここに畳が敷かれるのですが、その色も赤だそうです。

赤は視覚刺激で食欲を増幅させるそうです。食事やお酒を提供するお店なら、そこはとても理にかなっていますね。(‘ω’)ノ

それとは逆に青い色は食欲を抑える効果があるそうなので、飲食店で青色の内装を取り入れるのはやめた方がいいそうです。

確かに、青色の店内で食べる料理は微妙な気がします。

 

赤い壁紙や黒い壁紙などの原色といわれる壁紙を貼る際注意することが多いです。

まずたたみシワがついたら取れない場合があるので、糊付けした壁紙は大きく折りたたんで丸めて保存。

そして表面に糊をつけない事。糊が付着すると表面がテカって、何度拭き取っても目立つ場合がある。

コーキングを基本的に使用しないので、切りミスが許されない。これぐらいでしょうか。

黒は特にちょっとした汚れでも拾うので貼るときは細心の注意を払わなければいけません。

工事は朝8時半開始、17時に完了いたしました。

久しぶりの応援。職人としてせっせと与えられた業務を遂行いたしました、(*ノωノ)

 

最近、クロスエスの従業員のこうちゃんがブログを書き始めました。

僕とはまた違った目線で記事を書いてくれています。またよかったら読んでください。こうちゃんブログ記事

 

実は、最近少し体調を崩しておりまして、ようやく回復してきました。

明日くらいから、通常運転に戻れそうです。

今日は、和歌山市西仲間町でダメ工事と、岸和田現調、その他雑務です。

 

壁紙張り替え専門店クロスエスは、壁紙の張り替えはもちろん住宅内部のリフォーム工事も承ります。

お気軽にお問い合わせください。(*^-^*)

ホコリを防ぐ、床の傷を防ぐ、養生は本当に大切!

クロス屋見習いのこうちゃんです。
本日はクロス屋のお仕事で重要な床の養生についてお話いたします。

お客様の家で張り替えを行う際に
「ここまで養生してくれるんですね~」と
感心されることがあります。

僕もクロスエスに入った当初は同じことを思っていました。
なんでこんなに敷くんやろう?ちょっとやりすぎやない?と。

なんとクロスエスでは玄関や廊下から張り替えるお部屋に続く道のりをすべて養生していきます。

ここまで養生してくれるんですね~と言われるくらいですから
ちょっと過剰な印象を与えるのかもしれませんね!

でもこれがめっっっっちゃ大事なのです!

このお仕事を続ける中で養生の大切さは
ぼく自身もめっちゃ実感しましたし、今もしてます。

もしご自身で壁紙張替えのDIYをする方は絶対に養生をするべきだと思います。
それはなぜかというと…

人は物をめっちゃ落とすからです。

それはもうビックリするほど落とします。

モンハンの卵運搬クエストくらい落とします。
(僕のトラウマ)

壁紙の張り替えには10種以上の様々な道具を使うので
カッターやらドライバーなどしょっちゅう腰袋から入れ替えて使用します。
その時にうっかり落として壁や床に小さな傷をつけてしまう。
業界ではあるあるな話だと思います。

せっかく綺麗にしに行ってるのに、傷をつけてお返しするなんて
本末転倒ですよね。

そんなミスを防ぐためにもクロスエスではしっかり養生をしていますし
ご自身でDIYをやられる方もしっかり養生していただければと思います!

ちなみにクロスエスでは
コーナンなどで売っている、こういったタイプの折りたたみ養生ボードを使用していますが

ご自身でやられる場合は
クッション性のあるブランケットや毛布、バスタオルなどを重ねて床に敷いておけば問題ないかと思います。

僕の腰袋の中身を全公開

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

今回はクロス職人の腰道具のお話。腰袋って本当にかっこいいですよね。

クロス屋さんの腰袋は本当に道具が多いです。そして何より原始的。

そろそろ空飛ぶ車が開発されるんじゃないかっていうこの時代に、

刷毛とカッターとヘラを使った手作業の職種って1周回ってお洒落だなと感じるのは私だけでしょうか?( ´艸`)

クロス屋さんは、職人さんによって腰袋の姿形は様々です。

最近では自身の腰袋をSNSなどで発信している方も多く、先日クロス屋さんの「腰袋選手権」なるものも開催されたようです。

 

 

以前、公式のYouTubeチャンネルで僕の腰袋を紹介した動画が再生回数2万回を超えています。動画はコチラ

お客様に見てもらうつもりで始めたYouTube動画の一番人気の動画が「腰袋」だと微妙な感じですが(;´∀`)

 

僕の腰袋ですが、動画を撮影したころと少し変わっていて、

両サイドに小さな腰袋を配置して左手で使うものは左の腰袋、右手で使うものは右の腰袋にいれています。

左には地ベラ8寸(本職0.6mm)地ベラ小、カッターの刃2種(ジョイント用に職専超鋭角0.3、目透しカッター替え刃)

角利目打ち3本、極みジョイント定規20㎝、30㎝。

右には本職ローラー60mm、撫で刷毛(表具用の馬毛、羊毛混合)スムーサーtutu(8寸)カッター2種(職専フッ素ロング、職専目透しカッター)竹べら、ヤヨイのオールステン裁ちばさみ、VESSELドライバーなどです。あ、あとテープホルダーにカットテープや、マスキングテープと和紙くいさきテープを吊っています。

そしてふんどしのようにスポンジ袋(山岡プロポケット)を吊っています。

とにかく背中側に道具を配置するのがイマイチしっくりこないで、この両サイド+ふんどしスタイルになりました。

 

この道具の内容を見て、角利の目打ちって何?と感じたクロス屋さんも多いと思います。

僕も目打ちなんていらない派でした。

クロス屋さんは絶対この目打ちは3本腰袋に忍ばせておいてください。

世界が変わります。その使い方などはまたブログに書きますね。それではまた(‘ω’)ノ

和歌山県西牟婁郡白浜町で大阪の職人さんの応援

クロス職人の坂口です。(/・ω・)/

大阪在住のクロス屋さんからネット経由でお問い合わせ頂き、和歌山県西牟婁郡白浜町の現場の応援要請を請け、先日2日間だけ行ってまいりました。(*^-^*)

最近和歌山県西牟婁郡白浜町はコロナ明けの再開発が進んでおり、建築やリフォーム業はかなり忙しいということです。

僕は和歌山のクロス職人といっても、僕が住んでいる所から、白浜までの距離は結構あって、

高速で約1時間。通えない距離ではないですが、泊りの方が楽かな?って感じです。今回は2日間だけでしたので通いでした。

でも基本的には出張は苦手です。(;´∀`)

日々のルーティーンが崩れてしまうことが・・・

この毎日のブログをスムーズに書けないし、問い合わせや、現場調査の対応が遅れてしまうのが何より怖いです。

 

さ、肝心の現場の内容はというと・・・とあるリゾート施設の新築工事で、クロス工事はほぼ天井。

カタチも少し複雑で、脚立は5尺でちょうどいいくらいですね。(‘ω’)ノ

厚みの無いクロス貼らなければならず、すべてファイバーテープを入れてからのパテ3回塗りです。((+_+))

この状況をクロス屋さんが聞けば概ね検討はつくと思いますが、一言でいうと「やりにくい現場」ですね。

 

そして、ダメ工事も一部屋に必ずあるような状況。

 

ダメ工事とは?

他の業者さんとの兼ね合いで自分の工事がその箇所だけ残ってしまう事を建築用語で「ダメ」といいます。

仕事ができないから「ダメ」そのまんまですよね(;´∀`)もっとかっこいい言い方はなかったのでしょうか。( *´艸`)

これだけダメ工事があるのは、職人さんのメンタル維持が難しいですね。

戻り作業が多くなり、段取りが難しく、無駄な動きが多くなるからです。

2日間の応援を終了し、また来るねと言って現場をあとにしました。この度は、応援要請ありがとうございました。(*^-^*)

クロス職人と内装業者さんの関係性。

クロス職人の坂口です(’ω’)

今回は建築屋さんから仕事を頂いている「内装業者」さんの話。

元請けの工務店さんからクロスの張り替えや、床の張り替えを受注し職人さんに発注する立場の業者さんの事ですね。

その内装業者さんから仕事を頂いているのが我々職人です。(*^-^*)

内装業者さんは和歌山にもたくさんあって、いろんな職人さんが出入りしています。

僕もまだまだ仕事をさせていただいたことのない内装業者様があります。

その内装業者さんが職人さんに現場を依頼する際、クロスの貼る数量で報酬を支払うのですが、

その計算方法ですと、無地の張りやすいいクロスで形の凝っていない建物が一番職人さんにとって有難くて、儲かるってことになりませんか?

現場の形は様々で、天井に柄合わせが必要な壁紙を選ばれていたり、壁が底目になっていたり、下地処理に時間がかかったり。

それを壁紙の数量だけで単価を決められてしまうと、手間が増える現場を請ければ「損」をしてしまいます。

この辺りは、職人である僕がずっと疑問に思っていることです。

 

職人は難しい形や難しい材料をしっかり納めることにやりがいを感じて仕事をします。

でもそれに見合った報酬を頂けないとなると、そこには不満が残るはずです。

 

職人さんの施工手間を理解して、元請けの工務店さんにはしっかりとそこを説明し、

施工手間を上げてもらう値段交渉をしていただくのも職人さんを使う立場である内装業者さんの仕事です。

割付が必要な柄物の壁紙や、コンセントプレート脱着、窓の形一つで施工手間はまるで違います。

もちろん内装業者さん側にも言い分はあると思いますが、内装業者さんと職人の気持ちがわかる一個人として意見を述べさせていただきました。(*ノωノ)

 

 

 

壁紙張り替えは照明器具交換のチャンス?

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

壁紙張り替え工事と同じタイミングでおすすめする工事内容の一つに「照明器具の交換」があります。

写真のようなシーリングライトはいかにも部屋の照明!って感じで好きじゃない、

ダウンライトを増やして落ち着いた部屋の雰囲気にしたい。

自宅のリビングをカフェっぽくお洒落にしたい。

そんな人は照明器具を変えてみると一気にお部屋の印象が変わります。

僕は壁紙張りの職人ですが、壁紙は白やモルタルのコンクリート柄のような無地のシンプルなものを選ぶことをお勧めしています。

そして家具や照明にこだわるのがお洒落な部屋を演出する要素だと考えています。

 

それではなぜ壁紙張り替えのタイミングで照明器具の交換をお勧めするのかというと

天井や壁を開口(穴をあける事)して、電気の配線を大胆に変更できるからです。

電気工事士の職人さんが配線を仕込んだ後に、僕達クロス職人がその開けた穴をパテで下地処理して壁紙を貼ります。(*^-^*)

その後、照明器具を仕上げて完成です。

コンセントの増設、移設なども考えておられるお客様もクロス張替のタイミングでご相談いただくのが良いでしょう。

 

一般のお客様はクロスを張り替え、お部屋が綺麗になった後に照明器具の交換を考えられる方が多い印象です。

その場合は照明の移設、増設箇所も限られる為、

事前に配線の仕込みをやっておけばよかったという事態になりかねません。

クロスエスは提携の電気工事士がいますので、照明の移設、増設等も是非ご相談ください。

和歌山県西牟婁郡白浜町に向かいます。

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

昨日は、お電話によるお問い合わせが立て続けに二件あり、少しびっくりしました。

最初は和歌山市三葛のお客様。そのお客様のもとに向かっているときに今度は和歌山市小雑賀のお客様からのお問い合わせが・・

こんな珍しいことがあるんですね。そして三葛と小雑賀は車で約5分の近所。

2時間で2件のお問い合わせ、そして調査を2件、終了するという珍しい事例になりました。(*^-^*)

三葛のお客様は玄関と1階廊下の壁紙張替を検討されており、少し柄のある壁紙を考えられている様子でした。

「ウイリアムモリス」の壁紙ってあるの?という質問を頂き、先日ブログに書かせていただいたウイリアムモリスの掲載されている

サンゲツ「FINE」の最新のカタログを観ていただきました。こちら、お見積り後、ご依頼いただけるかどうかわかりませんが

工事がを発注頂いた際は精一杯施工させていただきます。

 

小雑賀のお客様は、壁穴の補修案件でした。

築浅の物件の場合、特約を付けていれば、火災保険を使って直せることをお知らせさせていただきました。

車の保険と違い、火災保険は等級というものがないので、保険料が値上がりするわけではなく使えるなら使わないと損です。(‘ω’)ノ

僕の現場ですが、和歌山県西牟婁郡白浜町に向かう予定です。

大阪の職人さんがネット経由でご相談くださり、「白浜の現場に来てくれる、和歌山の職人さんを探している」との事でした。

そんな風にお願いされたらなんやかんやで助けてしまいたくなる性分です。それでは行ってまいります。(*^-^*)

 

 

 

和歌山県紀の川市粉河町で高級織物クロスの現場

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

今日は先日ブログにて紹介させていただいた、龍村美術織物の壁紙を施工いたしました。(*^-^*)

サンゲツやリリカラといった国産メーカーの織物クロスは貼ったことがあるのですが、龍村美術織物のクロスは初めてです。

まずその美しさにほれぼれしました。なんという気品漂う壁紙でしょう。

天井にはサンゲツの織物クロスを施工したのですがそのクロスとは質感、高級感ともに雲泥の差です。

92㎝幅で1mあたり定価¥15,000円、単純計算50m巻で¥750,000です。ああ恐ろしや。

今回の施工に携わってくれた職人仲間も、無言で作業に集中していました。

この現場に関しては、また施工実績であげておりますのでそちらをご覧ください。施工実績はコチラ

 

作業終了後、和歌山市松江東の戸建てに現地調査に行ってまいりました。(*^-^*)

インターネットからお問い合わせ頂き、引っ越し予定のお家のLDKと階段室の一部を張り替えたいとの事でした。

御客様の声に耳を傾けてみると、やはり壁紙の張り替えってどのくらいの費用が掛かるのかがわかりにくい、

そのようにおっしゃるお客様が多いように思います。そりゃそうですよね。

一つとして全く同じ家というのは中々存在しないし、費用相場は本当にわかりずらいと思います。

わかりずらいからこそ、お客様に相場以上の見積金額を吹っ掛ける悪徳な業者さんもわずかながらいるようです。

もちろんうちはそのような業者さんではありません。

そのような理由から、またこのホームページの料金ページをテコ入れしなおして、

出来るだけ初見でもわかりやすい料金ページを作って行けたらと考えています。

和歌山の壁紙張替、内装リフォームのご相談は職人直営店のクロスエスに是非ご相談ください。(*^-^*)

壁張りの技法という本

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

今回は1冊の本についてお話します。

当社には一冊の古い本があります。その名も「壁張りの技法」

1980年に発刊されたこの本は僕と同い年。もう43年も前です。壁装研究会編集員会が監修した本です。

そんな組織があったんだ。そんな昔から壁紙張りのの事を詳しく書いた本があるなんて驚きですよね。

内容としては、壁紙の歴史から始まり、シーラーやプライマーの性能説明、クロス張り方、クロスの畳み方からなでつけ方法まで事細かに記されています。

目張り、どんす張り、地獄のりetc.・・・こんな言葉聞いたことあります?(笑)

この本を読んでいると、僕が保有している国家資格、一級壁装技能士の試験にはこの頃のエッセンスがたくさん詰まっているなと感じます。このころに作られた試験ではないのかなと推測します。

昔ながらの職人さんは、知識が豊富でした。

今はデジタル化が進み、なんでもYOUTUBEで調べられる時代ですが、

そんなものがなかったこの時代は、このような本と職人たちとの会話で情報収集していたのでしょうね。

例えば車のナビが誕生してからというもの、道を覚えれない人が多くなったのと同じで、

いつでも壁紙施工のやり方も検索すれば答えがある安心感にとらわれてしまい、

現場でいざというときにとっさの判断ができないという事も起こりえます。

特に、表面に糊を付着させてはいけない織物壁紙などの役物は、普段の工事でそのような施工法をくせづけておかないと

失敗するリスクが高まると考えています。

もう販売されていないこの本。ぜひ見たい方は近日オープン予定の新事務所までお越しください。(*^-^*)

クロス屋見習いこうちゃんの初ブログ

みなさま初めまして。
クロス屋見習いのこうちゃんです。
今回から、親方に引き続き僕も記事を書いていきます。
僕はまだこの業界に入って1年もたっていないので、ほぼ素人です。
そんな僕がこの業界に入って知ったことや勉強したことを発信していけたらなと思います。

そんな大事な初回の内容は

【クロスを張り替える時に絶対やってはいけない事】

です。

ズバリ!それは何かというと…

“古い壁紙の上から新しい壁紙を張ってはいけない”という事です。

ん?どゆこと?ってなった方もいるかもしれません。
古いやつの上から新しいのを張らないと張り替えられないやないかと。
じゃあどないすればええねん!と。

わかります。

僕も親方からそのまんま同じこと言われて頭に「?」が浮かんだものです。

厳密に言うと古いクロスは表面を一度剥がして、その上から新しいクロスを張らないといけない。
という事なのです。

たとえるなら、壁紙はざっくりいうと層に分かれていて
お寿司みたいになっています。

ネタの部分がクロス
ワサビの部分が裏紙
シャリの部分が壁

古い壁紙を剥がさず新しいものを張り付けるという事は
ネタのマグロの上に追加でサーモンを乗っけて食べるという事なのです!
そんなのお寿司じゃありませんよね!!それが日本の心だと言えますか⁉

(よく分からんけどちょっと食べてみたい)

この裏紙というのが非常に重要で
クロスが壁にひっつく仕組みを理解すると分かりやすいです。

クロスを張り付けている接着材は糊(のり)を使っています。
クロスはのりでくっついているのです。
大事な事なので2回言いました。

成分は違いますが、スティックのりをイメージしていただければいいと思います。

家に張っているクロスの表面はだいたい塩ビと呼ばれる素材でできています。
まぁ雑に言うとプラスチックです。

このプラスチックにスティックのりを塗って紙が引っ付くでしょうか?
なんとなくイメージしやすいと思いますが、糊は紙と紙をひっつけるのに最適です。

つまり、古いクロスを剥がさないで新しいものを張ってしまうと
全然くっつかないですし、くっついたとしてもすぐに剥がれてきます!!
これを知らないで張ってしまっているお客様をこの短期間で何名も見てきました。
(ぶっちゃけ後処理が大変…)

古いクロスをキレイにはがせると裏紙だけが壁にくっついて残ります。

そこに新しい壁紙を張り付けるとあら不思議。
とてもきれいにくっつくんですね。

僕自身もそうでしたが、一度剥がすなんて知らなかったという方も多いのではないかと思いこの記事を書かせていただきました。
ご自身でクロス張り替えやってみたいなとお考えの方は
ぜひ古いクロスは剥がすようにしてくださいね。

織物クロスの現場が今日から始まる。

クロス職人の坂口です。(*^-^*)

本日、月曜日から和歌山県紀の川市粉河町で織物クロスの現場が始まります。

今回、僕が触るのは、京都にあります「龍村美術織物」さんのクロス。名前からして超高級クロスって感じでしょ?

塩ビの壁紙では味わえない、高級な質感と圧倒的な存在感。初めて触る材料なので出来るだけ準備して挑みたいと思います。

 

まず天然素材の織物クロスは商品によってその特性がまるっきり違います。

いつも張っている塩ビの壁紙は縦の繊維が太く、糊の水分を与えてやると横に伸び縮みするのが基本ですが

天然素材の織物壁紙はその型にはまることなく、縦に伸びたり横にありえないぐらい伸びたり、めちゃくちゃ乾きやすかったり・・・

商品によって様々な特徴を持っています。

通気性が高いので糊の塗布量には注意が必要、濃すぎれば糊のはみ出るリスクが高いし、薄ければその通気性からすぐに乾いてしまう。

そして何より、高級クロスは失敗できないというプレッシャーとの戦いです。

張る前にはしっかり事前に準備します。まずは両耳にカットテープ、クロスに下敷きは無しです。まさかの生切り?違います。

有効幅91.cmで割り振り、壁に事前に下敷きを張りつけておきます。PP下敷きテープを二重にして水で張りつける。

糊で張りつけるアグレッシブな人がいますが、乾いて下地の損傷につながるので水張りです。

クロスが糊の水分を含んで伸びきった状態で貼りこみ、ジョイントは放置、乾く寸前にジョイントカットです。

下敷きの上からカットテープ同士でジョイント。下敷きがするっと取れる感覚はクロスに直接下敷きをつける塩ビ壁紙では中々味わえないです。

この時間配分は、試し張りをしておかないと感覚としてつかめません。

高級なクロスで試すのは惜しいですが必ず行った方がいいですね。

糊は、原液タイプの糊を。「WB100」は基本ベースです。安い糊はダメです。安い希釈糊は表面への糊抜けによる変色が起こります。

通気性が高いクロスは織物、珪藻土、その他すべて原液糊がマストです。クロス、職人の知識、糊が合わさって施工の質が上がります。

変色のリスクが低い煮糊ベースの「WB105」がベストだとは思いますが、

これは「WB100」に比べ「煮糊+ボンドの量が半端ない」為に非常に乾きやすい糊です。扱いが難しい糊ですね。

超マニアックな記事になりましたが、あくまで僕の知識をつらつらと書いただけなので参考程度で・・・。

全国にはまだまだ知識の豊富な諸先輩方がいらっしゃいます。

 

また和歌山県紀の川市粉河のその現場については改めてレポートいたします。

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